まずは想起すべき「自己」が何なのかをしっかり把握するべきです。
人の「自己」「自分」に対する認識は漠然としています。
ほとんどは自分の身体とそれに関係した事象をもって「自己」としています。
肉体を「自己」と捉えています。
しかしそれは「自己」が宿る物体であり、やがては消滅するものです。
「自己」は「意識」です。
「意識」が肉体に宿り、生体ロボットのように操縦しています。
それがあるべき姿ですが、実際は「意識」に対する気づきがないため、
肉体の脳を駆け巡る想念(マインド)に支配されています。
「自己」の意志ではない、外部の事象に操られるマリオネットの状態です。
「認識者」はまず「自己」自身を認識しなければなりません。
誰がこの文字を見ているのか?
どこから見ているのか?
「観察者」はどこに在るのか?
目の内側なのか?外側なのか?
「自己」の在りかをつかんだら、その場所にとどまることです。
何度でも何度でも何度でも意識を引き戻し「自己」と共にただ「在る」ことです。
これは武芸やスポーツと同じで、シンプルに修練の問題です。